初心者必見!売れっ子イラストレーターになるための11の秘訣
イラスト制作の依頼が次々舞い込む売れっ子イラストレーター。
「自分と比べてスキルには差がないのに、なぜあの人は仕事が途絶えないんだろう…。」と疑問に思ったことはありませんか?
その疑問は、依頼者の目線に立つと簡単に解消できます。
今回はイラスト制作の初心者もすぐに実践できる、売れっ子イラストレーターになるための秘訣に迫ります。
人気の秘訣 ~コミュニケーション編~
イラスト制作のお仕事はWeb上のやり取りのみで進めることが多いため、正しく情報を伝えるための文章力が求められます。加えて基本的なビジネスマナーも不可欠です。
どんなにイラストのスキルが高くても、意思疎通が難しい相手とは仕事を続けることができません。意外と見落としがちな「仕事の基本」を強化してライバルに差をつけましょう。
1. 迅速なレスポンス
対面や電話でのやり取りとは異なり、Web上のコミュニケーションは一方通行になりがちです。
特に初めての相手のやり取りでは、正しく情報が伝わっているか、エラーなくメッセージが届いているかを心配しながら返信を待つことになります。
仕事には期限が設けられています。正しく情報を伝えることができなければ制作は遅延してしまいます。依頼者は正確に情報が伝わっているかをいち早く確認したいため、迅速なレスポンスを求めているのです。
多忙な場合でも「承知しました。」の一言だけで信頼度の向上に繋がります。制作中の場合は進捗状況と提出予定日も添えると完璧です。
2. 簡潔でわかりやすい文章
多忙なコンテンツ制作の現場では、簡潔でわかりやすい「文章力」が求められます。
わかりやすい文章は、主旨をひと目で理解することができ、読み手にストレスを与えません。
文章を読みやすく改善するためのポイントは次の5つです。
- 伝えたいことを文頭・表題に書く
- 文章は短く簡潔に
- 複数の要件は箇条書きにする
- 重要な部分は◆記号◆や---点線---などで装飾する
- 読み手の立場に立って書く
また、解釈の齟齬による修正を発生させないように、疑問点や曖昧な点はその都度質問するなどして問題を先延ばししないことが大切です。常にお互いの認識を合わせ、スムーズなやり取りを心掛けましょう。
3. 提案力がある
キャラクターの特性を活かしたデザインアイデアの提案や複数の構図案は、依頼者からするととても嬉しいものです。仕様書で指示されている構図だと武器がうまく機能できないなど、依頼者が気付かない部分をクリエイターの視点で指摘していただけると非常に助かります。
次も一緒に仕事をしたいと思わせる提案力は、人気イラストレーターの共通項です。
4. 修正依頼で不機嫌にならない
素晴らしい技術を持つ一流のイラストレーターであっても修正や調整を依頼することはあります。これはコンテンツに最適化するため、コンテンツ内で最良の形で作品を実装させるための調整が必要だからです。
自分の作品を否定されたと思い悩んで、気を悪くしてしまうイラストレーターの方もいらっしゃいますが、決して作品や作風そのものを否定しているのではありません。
あくまでもコンテンツに沿うための修正と捉え割り切って対応してもらえると、双方円滑に業務を進めることができます。
人気の秘訣 ~知識編~
目まぐるしく移り変わるキャラクタービジネス市場ですが、仕事の絶えないクリエイターは常に新鮮で正確な情報を取り入れています。イラスト制作の仕事では具体的にどのような知識が求められているのでしょうか。
5. イラストの流行を掴んでいる
どんなに画力が高くても、テイストが古臭かったり表現技法がワンパターンだと、多くのライバル作品に埋もれてしまいます。
オリジナリティは大事ですが、世の中のニーズを知ることも必要です。
今年はどのような作風が受けているのか、アニメやゲームではどんなキャラクターが人気を呼んでいるのか。潮流を知りセンスを磨くことで自身の作風の幅も広がります。
オリジナリティ全開で描いてほしいという制作依頼は、超売れっ子でもない限り数が少ないのが現実です。一大ブームとなったソーシャルゲームでは、さまざまな個性を持つ作家がレギュレーションに沿って作風をバランスすることで、数多くのキャラクターに統一感を出しています。
イラストの流行り廃りを熟知し、ニーズに応えられる技法があれば、非常に強力な武器となります。
6. イラスト制作におけるタブーを理解している
失敗談から学ぶ!イラスト制作でやってはいけないデザインまとめでも触れていますが、著作権や商標など権利関係の知識、イラスト制作におけるタブーを理解しているかどうかも重要です。
イラスト制作の経験が浅くても、インターネットを利用することで容易に知識を得ることができます。豊富な知識をもつイラストレーターは、依頼者からするととても頼もしい存在です。
この人だったら信頼できる、今後も仕事を依頼したい、と継続的な付き合いへと繋がるチャンスになります。
7. 情報の深掘りができる
キャラクターから魅力を引き出すには、設定の正しい理解と情報の深掘りが重要です。
たとえば、キャラクターになんらかのマークが設定されている場合。
自分の中のイメージだけでデザインするのか、そのマークの持つ背景や歴史、マークを取り入れた他の参考作品をリサーチした上でデザインするのかで、デザインは大きく変わってきます。
多くのクライアントは、コンテンツの趣旨を理解し、キャラクターの魅力を十二分に発揮させることのできるイラストレーターに依頼したいと考えています。
人気の秘訣 ~スキル編~
コミュニケーション、知識の次はいよいよスキル編です。
仕事の幅を広げる技術、仕事の進め方についてまとめました。
8. 納期遵守、スケジュール管理能力
イラスト制作の仕事において、納期を守ることは次の仕事に繋げるための第一条件です。
逆に、どんなに素晴らしい技術を持つイラストレーターでも納期を遵守できなければ継続的な仕事を獲得するのは難しいと言えます。
しかし、売れっ子になればなるほど多くの仕事を兼任するため多忙を極めるのは必定です。
また、スケジュールの遅延は制作者に起因する場合だけではなく、他の依頼者側の都合によることも考えられます。その場合はどうすればよいのでしょうか。
仕事が途絶えないイラストレーターはスケジュールの状況報告を欠かしません。
前もって報告をすることで、依頼者側もスケジュール調整が容易になりますし、柔軟に対応することができます。
綿密なスケジュール管理はもちろんのこと、依頼者との連携も非常に重要です。
9. 細部まで丁寧な仕事
完成稿の納品では、PSDファイルのレイヤーとファイル構成をレギュレーション通りに整理して提出する必要があります。説明事項をよく読んでいないと、最後の最後で時間を浪費するだけのもったいない修正が発生してしまいます。
細部まで注意を払い、丁寧な仕事を心掛けることで無用な修正依頼を減らし、依頼者の信頼も獲得できます。塗り残しやゴミが残っていないかなどの最終チェックも不可欠です。
10. トレンドの絵柄が描ける
「5. イラストの流行を掴んでいる」でも述べたとおり、イラストの流行りを熟知し、トレンドの絵柄を表現できる技術力があれば非常に強力な武器となります。
コンテンツ制作において絵柄のトレンド感は外せない要素です。無数のコンテンツが生まれては消えていく中で、個性を主張しつつ生き残るにはイラストの上手さだけでは勝負できません。
いま流行りの作家風、○○のアニメ風など、ニーズに合わせてテイストを描き分けることができれば、仕事の幅がグッと広がるでしょう。
11. さまざまな塗り方に対応できる
トレンドの絵柄同様、アニメ塗り・ブラシ塗り・厚塗りなど対応できる塗りが多様なほど仕事の枠が広がります。得意な技法を極めるのもひとつですが、さまざまな技法を試してみることで総合的な表現力が向上しスキルアップに繋がります。
実際にイラストのオーダーでは、○○の塗り方など指定が入ることが多く、特に最近では独特な塗り方を取り入れることでコンテンツに統一感と個性を演出する手法が目立ち始めています。
まとめ
イラスト制作会社の視点から見た、売れっ子イラストレーターの特徴・共通点をまとめました。いかがでしたでしょうか。
イラスト制作の現場では、イラストの技術だけでなく、コミュニケーション力やクライアントのニーズに沿ったスキルや知識が求められています。
- 迅速なレスポンス
- 簡潔でわかりやすい文章
- 提案力がある
- 修正依頼で不機嫌にならない
- イラストの流行を掴んでいる
- イラスト制作におけるタブーを理解している
- 情報の深掘りができる
- 納期遵守、スケジュール管理能力
- 細部まで丁寧な仕事
- トレンドの絵柄が描ける
- さまざまな塗り方に対応できる
売れっ子のイラストレーターと言えども、みな最初から順風満帆だったわけではありません。
多くは着実な実績の積み重ねから信頼を得ることで現在に繋がっています。
この記事が優良な仕事を獲得するための一助となれば幸いです。